もう一歩だけ、踏み出せたならどれだけ良かっただろう。
あの日、真夏の太陽が真上に来た頃。あと一歩踏み出せたら、屋上から身を投げる君の体を掴めただろうか。
その年の夏休みは、何ともやるせないものだった。
最終日には、夏休み前の明るい雰囲気はどこにもなく、クラスの空気は重苦しかった。
眩い日差しが僕らを刺し殺そうとしているような、そんな猛暑の夏休みが始まった。
蝉の声がうるさく鳴き、僕らの耳を無能にする。
五感が正常に機能していないように感じるのは、きっとこの夏のせいだ。
僕らはまるで夢のような、非現実的なこの世界で、君の面影を探し続けている。
08-25 もう一歩だけ、
8/25/2025, 2:39:20 PM