部屋の片隅で
闇が支配する、部屋の片隅で、
私は、押し寄せる孤独に怯え、
震えていました。
私は全てを拒み、
手負いの獣のように、
寄る者を牙で追い払い、
優しさなど信じられず、
視界には何も映らず…。
膝を抱え、灯りもない
この部屋の片隅で、
只、存在していたのです。
そんな私に、
貴方は愛をくれました。
凍て付いた私の心を、
少しずつ解かすように私の心に触れ、
闇の中に、微かな光を、
灯してくれたのです。
闇に怯える私に、
人の優しさという温もりを、
教えてくれた、貴方。
貴方は、私の全てになりました。
私は全てを差し出します。
私は貴方を飲み込みたいのです。
生命さえも、貴方の為ならば。
惜しくはありません。
ですから、お願いです。
貴方の全てを私に下さい。
その視線も、心も、身体も、
そして……魂さえも。
私の心も身体も、貴方の全てで、
満たして欲しいのです。
もし貴方が微笑みを拒むなら、
私は。貴方の全てを、
私の鎖で、絡め取るでしょう。
その声も、温もりも、
口唇から零れる、微かな呼吸さえ、
全て、私のものにする為に。
これからはもう、
部屋の片隅…ではなく、
終わりなき闇の中で、二人きり。
身も心も魂も、
全て境界を無くし、溶け合い、
永遠に揺蕩いましょう。
12/8/2024, 8:25:24 AM