NoName

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ありがとう、ごめんね
屋上の柵の上
不安定な底に立つ貴方
スローモーションに感じるが、僕の手は貴方に届かない
「待って、行かないで!」
叫ぶ僕に君は笑いかける
「ありがとう、ごめんね」
重力に従い、君の体は真っ逆さまに落ちていく
笑いかける君が、頭の脳裏に焼き付いて離れない
「ごめんね、守れなくてごめん」
どうすることもできず、僕はその場に崩れ落ちた

12/8/2024, 11:16:47 AM