「スリル」
私はジェットコースターに
彼氏と一緒に乗った。私は絶叫系がとても苦手だ。
なのに、なぜ乗ったのか、
それは彼氏の前で強がったからだ。後悔しかない。
今、私は安全ベルトを付け終わった。
怖い。怖すぎる。子供用でも恐怖なのに。
彼氏は横から「楽しみだね」と話しかけてきた。
うるさい。話しかけるな。そう思いながら彼氏の方に目をやった。
ドンッ!!ガラガラ〜
ついに、、動き出した。
上に上がっていく。頭が重い。
空が見えてきた。私はどうなるんだ。
そして、、、下に、、落ちた。
私は一瞬意識が飛び、走馬灯が蘇ってきた。
しかも、その走馬灯はいい思い出ではなかった。
3代目の彼氏に浮気をされ、(現在は5代目)階段に八つ当たりをしたところ、小指をおもっいきりぶつけたという悲劇だ。なぜ今思い出す。
そして、私は地上に下りてきた。
横に居るであろう彼氏の方向に目を向けた。
彼氏は気絶していた。痩せ我慢だったんだな。
私の今の感情は複雑だ。元彼へのさらなる恨み。
小指の苦痛。その中でも良い感情が一つある。
一番は、スリルを味わったことだ。
浮気の修羅場やバイト先で皿を5枚割ったときですら
スリルを味わなかったのに、
今日初めて味わうことができた。悪くないな。
(走馬灯は嫌だけど)
11/12/2023, 2:49:18 PM