冬至。

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                びーえる注意報!



「こんな寒い日でも花壇の世話してるの?」
上の方から声がした。
見上げても太陽に被さるように立ってるので顔は分からない。
だけどいつも僕が花を弄ってると毎回現れるので誰かは確認しなくても分かる。
「今日は暖かいから土いじりにはもってこいなんだよ」
「毎日毎日花と戯れて飽きない?」
相変わらず表情は分からないまま首を傾げる。
「君も毎日毎日現れて飽きないの?他の人みたくボール追っかけたりして遊んだら?」
彼は毎日何をするでもなく現れては側にいる。
「んー別にいいや。俺はここに居る方が楽しいし」
そんな訳はないだろう。
土いじりしてる男を見て楽しいところなんて微塵も見つけられない。
「なんで?」
ずっと思ってたけど口にした事なかった疑問を投げかけた。
彼を見上げると相変わらずよく表情が分からないままだ。
「好きだからかな」
しばらくの沈黙の後、彼はひと言そう答えた。
かろうじて口の動きだけが見ることが出来る。
言われた言葉が理解出来なくてそのまま見上げてると、困ったように笑ったような気がした。



                    (逆光)

1/25/2026, 9:26:25 AM