目の前にある、絆と書かれた扉と、金と書かれた扉。
今、究極の二択に迫られている。
絆か金……。
絆を選べば、今より深い絆が生まれる。
金を選べば、金は貰えるが絆が薄れてしまう。
まさか地元でこんなイベントをするとは思わなかった。
「どっちにするか選んだか?」
一緒にイベントに参加した田中が、俺に声をかけてきた。
俺も苗字が田中だったから、同じ田中同士という理由で意気投合し、中学時代からの親友だ。
「そっちこそ、どっちにするか決めたか?」
「ああ、もちろん。どっちにするなんて考えなくても、もう決まってるさ。これしかないからな」
田中は真っ直ぐ二つの扉を見つめる。
これしかない……か。じゃあ、あれだな。
「よし、行くぞ!」
「ああ!」
俺達は扉へ向かって走る。
俺は真っ直ぐ、絆の扉へ向かう。
もちろん田中も……あれ?
田中は金の扉へ向かっている。
「悪いな!今月ちょっとピンチなんだ!今回は金を選ぶぜ!」
「お前この……!バカヤロー!」
田中は金の扉を選び、絆が薄まりかけたが、金を三割分けてくれたので許してやった。
3/6/2026, 12:59:44 PM