君の名前を呼んだ日
君と初めて出会ったのは淡い水平線が輝く砂浜。
いつものように星を見ていたら、鳴き声がして。
振り向けば海の中に君がいて。
それから僕の日常が変わって。
毎日君を呼んだ。
君に名前をつけて。
でも、いつしか気づいた。
この子も、いずれ独り立ちしないといけない。
なら、僕のすべきことは…
最後に君の名前を呼んだ日。
僕は君にさよならをした。
君を呼べば、今でも急いで
泳いできてくれるのだろうか。
それとも、もう忘れてしまっただろうか。
君の黒い瞳とその中の光のような月夜に思いを馳せ。
それでも君の名前を呼ぶことはない。
…でも、忘れることはない。
きっと君の名前をまた呼ぶのは最期の日。
5/26/2025, 10:57:12 AM