やわらかな光
やわらかな光が窓から射し込む、そんな心地が良いある日。
俺は久しぶりの、予定のない休日をだらだらと満喫していた。
というのも、床に寝っ転がって、暖かい日差しを浴びて。
うとうととしていた。
……が。
「もう、そんなトコで寝ないでよね、邪魔」
なんて。
洗濯カゴを持った恋人に、心底嫌そうな顔を向けられる。
でも、そんな顔も可愛いとか。
なんて、思ってしまうんだから、俺は相当な親バカならぬ、恋人バカってヤツなんだろう。
「何、ニヤニヤしてんの、気持ち悪い」
そこ、動かないんだったら、これ落とすよ、と。
彼がニヤリと笑って、持っていた洗濯カゴを更に持ち上げてみせるから。
「っ、ちょっ、それはダメ。危な過ぎ」
ちゃんとどきますから。
そう、慌てて起き上がる俺を見て。
彼は満足そうに笑って。
「ついでに、洗濯干すのも手伝って。わかった?」
「……はいはい。わかりましたよ」
可愛くて、強い、俺の恋人にはどうしたって敵わない。
そんなことを実感をした、休日だった。
End
10/17/2024, 3:57:49 AM