夕暮れの空に、星を見つけた。
見つけた瞬間に、思わず駆け出していた。
捕まえたかったわけではない。追いかけたかったわけでもない。
ただ何もかもを星のせいにして、逃げたかった。
息が切れるのも構わず、星だけを見て走る。
辺りはすっかり暗くなり、自分が今どこを走っているのかも分からない。
遠い星に手を伸ばす。届かないと知っている。知っていて、求めている。
息苦しさに足元がふらついた。疲れた体は、そのまま前のめりになり、咄嗟に目を閉じた。
倒れる痛みを覚悟する。けれどもそれは訪れることはなく。
「なんだい、危ねぇな。気ぃつけんと、倒れるとこだったべな」
恐る恐る目を開ければ、目の前には星のように煌めく目をした誰か。
自分を抱き留め、呆れたように笑っていた。
12/31/2025, 11:32:07 AM