"どこにも書けないこと"
誰かと関わったり、何かをしている時、胸の何処か片隅に原因も理由も不明の不安や焦りが湧いてくる。それを口にしようものなら、原因も理由も分からない不安が伝染するし、いらない不安も煽る事になる。
それと同時に、モヤモヤとした黒い感情が湧いてきたりする。
その正体を知りたいと思わなくは無いが、『その感情の名前を知りたくない』『《そんな感情を抱いている自分》など、誰にも知られたくないし、見られたくない』と拒絶して、自分を覆い隠すように、自分の感情に蓋をする。
それがいつか自分一人で抱えきれなくなって爆発して、最悪な形で知られる事になると知っている。頭では分かっている。
けれど、どんなに小さなものでも、自分の弱いところを見せたくない。もし見せたら、幻滅されるかもしれない。これまで築き上げてきたものが水の泡になってしまうかもしれない。そのせいで動きづらくなったら。これまでできていた事ができなくなったら。
それだけじゃない。誰かに言ったり、自分だけが見る日記などに記して、その感情を可視化できるようにしてしまったら、自分自身に幻滅し、乖離して、俺が俺で無くなるかもしれない。
そうなるのが怖くて、表に出さず知らないフリをする。
それが良くない事なのは分かってる。けれど、言語化したくない。そんな自分を見たくない。
だから隠し続ける。秘め続ける。
誰になんと言われようとも。
2/7/2024, 11:59:16 AM