周りに圧倒されて、自分が小さく見える。
自分はどうすればいいのかわからない。
未来への道に迷う私は暗い気持ちで、誰もいない夜道を歩いていた。
ふと、空を見上げた。
爛々と輝くまん丸な月が、夜空と私を照らしている。
‥私に似ていた。
誰かに照らして貰わないと、輝けない人間。
私と月は似た者同士だ。
そうして月を眺めているうちに、月は雲に覆われ、光は消えた。
残ったのは、周りで小さく光る星々だけだった。
月より小さくとも、彼らの、自分で光るその姿は美しかった。
音ひとつしない夜だが、細々と、しかし自分で光を放つ星々は、私から遠く離れた誰も知らない宇宙の果てで生きている。
光ある限り、その身を燃やして。
自分の力で輝き、誇り高く生きる彼らは、まるで太陽のようだ。
彼らは、私より何倍も美しい。
4/5/2024, 1:04:57 PM