生粋

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【記憶】


わりと曖昧だったり

無意識に改ざんされてたり

誰かの話とごっちゃになってたり

記憶を頼りに辿った道で

幾度、天を仰いだ事か


だけど

ふとしたきっかけで

今まで忘れてた事を鮮明に思い出す事もある


そういえば昔

正当な評価を得たいと

強く思った事があった


上司から昇進を告げられた時だ

当時

主要メンバーの欠員により

関係会社のとある部署が未曾有の危機に直面した

その被害を少しでも食い止めようと

上層部の放った白羽の矢が

たまたま通りかかった俺の眉間を貫いた


ほぼ転職だ

付け焼き刃を

手探りで振り回す

むしろ振り回される


当然

そのポジションの仕事を十分に出来たとは言い難い

そんな中

元いた部署の相方も

俺の穴を埋めるのに必死だ


そのタイミングで

昇進を言い渡された


どう考えても

俺より相方だ


俺があわあわと半人前の仕事をしてる間

相方は1.5~2人分の仕事をこなしているのだ


それを訴えるも

もう決定した事らしい


釈然としないまま

あとは評価に追い付くしかないと思うようにした


上司に

自分でもこの評価は

仕事ではなく

少し整った顔で貰ったものだと分かっている

と伝えたところ

危うく

初日で降格する所だった


決定した事言うたやん

3/25/2025, 4:19:24 PM