たやは

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些細なことでも

毎朝、学校に行くためにバスに乗る。家からバス停までせいぜい歩いて10分たらすだが、バスが着く少し前にバス停に着きたいので、いつも早足になる。髪の毛が乱れるのは気になるが、バス停に着いてから直せばいいので問題はない。なぜ早足か。バス停である人に会いたからだ。

バス停でバスを待ちながらあの人を待つ。
毎朝ドキドキだ。学校は同じて同じ2年だが、クラスが違うから話しなんてしたことはない。でもカッコイイのは間違いない。

朝は部活があるから早めのバスに乗る。
私も同じバスだ。
バスの中では音楽を聞いているからいつも1人だし、疲れているのかウトウトしてることもある。このバスで同じ学校なのは私だけだからあの人の寝顔を見れるのも私だけかもしれない。ただし、私はストーキングをするつもりは全くない。あくまでもバスの中だけで、そっと、チラッとみるたけだ。

「声かけてみれはいいしゃん」

友達はそう言うけれど、それもなんか違う感じがする。だって何て声をかけたらいいのか分からないし、そんな勇気はない。
相手は学年一、イヤ学校一有名なモテる人だ。話しかけるなんて無理に決まっている。私もそこまで馬鹿ではない。

ただバスの中でその人を見かけるとその日1日良いことがありそうな気になる。そんな些細なことでも、私にとってはとてつもなく幸せを感じる時間だ。

早く来ないかな。

9/3/2024, 11:14:22 AM