《さようならは言わないで》
全部終わりにしようと思う。そう言った君。
僕は君の意志を、覚悟を決めた君を、肯定することも否定することもできなかった。
「そっか、覚悟を決めたんだね、、いままで大変だったね、お疲れ様。君は最期までよく頑張ったよ。」
『君ならそう言ってくれると思ってた、、いままでありがとうね。』
さようならと言おうとした君の言葉を咄嗟に遮った。気づけば生暖かい滴が頬を伝っていた。
「さようならなんて言わないで、
僕は言わない、言いたくない、、、
また何処かできっと逢えるよね、、」
『そうだね、また何処かで逢お! じゃあまたね。』
それが君の最期の言葉だった。またねと言う君の声は少し震えていて、でもいつもの君の無邪気な声だった。
「またね。逝ってらっしゃい。」
12/4/2024, 5:44:04 AM