「ここは涼しいね」背後から女の子の声がした。振り返って瞳を覗いた時僕の胸は驚く程暑くなっていた。「すず、しいね」咄嗟に出る返事は辿々しく君に届く。これが今隣にいる君とのファーストコンタクトだなんて。「なんだか、恥ずかしいね。」僕が頬をかきながら伝える。「この子にも沢山思い出残してあげようね。」 お腹を撫でながら君が言う。ただの日陰が、いつまでも変わらない運命の場所になっていた。「日陰」
1/30/2025, 5:47:29 AM