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「俺さ、実は大樹のこと好きなんよな。恋愛的に。」

私が片想いし続けていた和人は衝撃の発言をした。まさか自分の片思いがこんな形で幕切れをするなんて思ってもみなかった…
悲しみよりも驚きが勝った。

和人と大樹は部活もクラスも同じで、いつ見ても2人でいる。休み時間には2人でじゃれあったり、放課後の受験勉強だっていつも2人で机に向かっている。

確かに凄く仲のいい2人だなとは思っていたけれど。
和人はそんな行き場のない想いを抱えて生活してたなんて想像すらしてなかった。

そういえば先日、私、和人、大樹の3人で高校から帰っていると、目の前の公園でおじさん2人が手を繋いで歩いていた。
それを見て大樹が
「やば!流石にやばい」
って呟いてたなぁ。大樹には1ミリも悪気無いんだろうけど、和人実は傷付いてたんじゃないかな…
そう思うと心がギュッとなる。

それに私、凄くいじっちゃってたよ…
2人が余りにも仲良しだから。
「あんたら付き合っとるやろ笑笑」
って冷やかしてしまってた…
自分の無責任な発言で、和人を苦しめてたかもしれないと思うと、どっと後悔の念が押し寄せてくる。

片想いで辛い思いをしてるのは私だけだと思っていたけど、もっと辛い思いをしている人が目の前にいたなんて。

誰も報われない哀しい話。
だけど、自分の気持ちにちゃんと向き合う素敵な和人の事を好きになれて良かった。
君が今後少しでも幸せな未来に進める事を祈ってるよ。

だから、私は和人にこう言った。
「応援する。」

7/18/2024, 4:21:12 PM