sairo

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手のひらに収まるほど小さな箱。
箱の中に収まる小さな貝殻に、恐る恐る指先を触れさせた。

「なんで……これ……」

忘れることのできない、過ぎた過去が脳裏を過ぎる。
青の海。青の空。白い砂浜で二人、時を忘れて遊んだ幸せな思い出。
宗が苦しくなって、箱を抱きしめ俯いた。

12/4/2025, 8:42:39 AM