私の名前は黒く塗りつぶされている。当然死者であるが故当然の事だろう。幽体は【なんでも】通り抜けたり、【ソラ】を飛ぶことができる。便利と言えば便利だ。未練タラタラの私は【ソラ】をまいとある人物を探しにゆく。それは死神だ。私は前世では学者であった。未知を知る為、無理のし過ぎで倒れてしまった─というのが記憶に保管されてある。つまりは未知を知る直前で死んでしまったが最後、未練タラタラの幽霊になったということだ。私は未知を知りたい、そしてソレとコミュニケーションをとりたい。
前世では西暦28XX年、3光年先の惑星へ着陸後宇宙との交信をはるか遠くの600光年先までのばせる未知の物質を発見、改良に改良を繰り返し西暦30XX年には地球外生命体との交信、接触に成功した。その後、地球外生命体との友好関係を無事築きあげることが出来た。その地球外生命体を基盤とし、其の他の地球外生命体との交信に成功、後地球の科学技術や文明はもはや止まることを覚えないまでの成長をみせていた。
その成長を垣間見ながら私は地球外生命体というのは人間よりも高知能で多機能であるが、それがなんなのだ?私はもっと他の概念というものを感じ、触れたいと。そう思うようになった。学者への道を歩み、特殊な電磁波を地球という範囲をこえ、宇宙まで飛ばせる機械を生み出していた。そしてある時、超新星爆発が起こったことによりブラックホールが誕生した。何万光年も離れていたところで起こった。その超新星爆発を起こした星が発した現代技術では解明できない素粒子がブラックホールを介し、地球にまでやってきた。その素粒子は大気圏まで侵入し、私の開発した機械と接触した。私が開発した機械は次元の膜に電磁波を送ることが出来る超高性能機械へと進化した。発信をし続ける過程を幾度と繰り返しそしてやっと微量ながらも、ナニか感知し未知との遭遇に成功した。私はおおいに喜んだ。何度夢に見ていたことか。私の追い求める未知はまだ次元という枠に存在していたのだ。私は急いで次の事に取り掛かった。が、その直前頑張りすぎたのかそこで力尽きてしまった。
当初の予定に無い狂いがあったものの無事に死を迎えることに成功した。未練タラタラな私は死神を探す為【宙】をまいいつまでも探し続けている。その過程で私は宇宙に存在する生物との接触を何度も試みた。私の名前は黒く塗りつぶされている。
7/20/2024, 3:27:42 PM