「────〜〜♪」
イソヒヨドリのように澄んだアカペラの唄声に、過去の色々が走馬灯となって脳裏に思い起こされた。
初めて出会った時のこと。
背中合わせに戦ったこと。
PTSDで歌えなくなってしばらくして、また歌えるようになったこと。
背中に羽根でも生えているのかと言うくらいに跳び回る美しさ。
命を挺して護ってくれたこと。
悲しみに涙を溢して生まれた地を離れざるを得なかったこと。
自由に世界を飛び回った。渡り鳥のように。
でももう、そんなことはしなくていい。
俺が一生を賭けて貴女を護るから。
「…戻ってきてください、914に」
EoS914 / ???
『鳥のように』
8/21/2024, 2:18:05 PM