shimotuki megumi

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気がつくと視線の先にいる。
ずっと見ていたい。
いや。見ているより、側にいたい。なのか。

「…食べてるところ、見られるの恥ずかしい」
彼女は少し眉を吊り上げた。
「み、見てました?」
僕は慌てて取り繕う。
「…ちょっと気になっただけ。」
「食事に集中出来ませんよね。」
「いや、違う。そんな意味じゃなくて。」

何で素直になれないのだろう。
「…味ですか?口に合わなかった?」
「…そんなことない、めっちゃ美味しいよ」

一瞬、気まずい。
お互いに目を反らした。
再び顔を上げる、タイミングはほぼ同時だった。
お互いに見つめる視線の先にお互いがいる。

恥ずかしい。でも嬉しい。
二人で思わず吹き出して笑ってしまった。

なんて初々しいんだろう。

3/28/2024, 10:38:44 AM