ひらり 舞いおちる 少女たちの断片が
雪のように かさぶたのように
いたいたしく 折り重なって
桃色のほほも 薄いブルーのくちびるも
白いちいさな歯のあいだからは 奥へとつづく深淵の一端のピンクがのぞく
闇にひそむ 血なまぐさい骨と肉の香りをまとわせながら
どこへもいけない 固定化された時間が
少女たちの自由を奪い
たいせつなものが 一つ一つピンでとめられていく
老いて干からびた皮膚のように
解読不能になった記憶が
今更のように花開こうとして
蕾ごと散り散りに 崩れさった
わたしたちは なぜ生きているのだろうという
疑問をのこしたまま
3/4/2025, 7:35:38 AM