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ああ、妬ましい。やわらかく脆そうなふわふわとした体。甘えているようにも、命乞いをしているようにも見える黒く輝く丸い目。あらゆる存在に立ち向かえそうにない小さな、小さな手足。おれからすればひどく憐れとしか言いようがないそれに、目の前にいる彼女は愛らしい笑みを惜しみなく向けている。普段からおれより長い時間を彼女と過ごしているだろうが。今くらい譲れ。言葉にはせず、小さなそれの顔らしき部分を挟んで潰した。「ごめん、ぬいぐるみにやきもち妬くと思わなくて……」


// どうしても...

5/19/2025, 7:48:05 PM