光の回廊の中に少女がいた。
まだ父の腰ほどの背丈すらない自身より少しだけ年上なのかもしれない、彼女はこの世のものとは思えない白くきめ細やかな肌とそれ以上に美しく煌めく白い髪をしていた。
父の書斎で見つけた天使の肖像に恋に落ちたのは遠い過去のことだ。
あのときの衝撃がはじめて抱いた感動だったのだと気づいたのは奇しくもその天使に巡り合ったときだった。
そして、私は彼女の正体が天使などではないことを知ってしまった。
白銀に輝く長い髪が暁闇の色を残す暗がりの中で凪いでいる。
私は見惚れて一瞬息を詰めた。
「美しい」
どろりと口から垂れた何かは冷える体に対して熱く、鉄錆のような味が舌の上を広がる。このまま溺れ死んでしまうのではないかと思うほどに溢れるそれは私の中の汚濁が混ざっているに違いない。だってこんなにも今は穏やかな心地なのだ。
お題【光の回廊】
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いつか加筆修正するかも。未完です
12/22/2025, 2:48:09 PM