#3 こんな夢を見た
こんな夢を見た。
夕暮れの駅で、なぜか待ち合わせの約束をしていないのに、同じベンチに座っている夢。
会話は少なく、電車の音だけが遠くで響く。隣にいるのが当たり前みたいで、理由を考える必要もなかった。
手が触れそうで触れない、その距離がやけに現実的だった。
発車ベルが鳴る。
どこへ行く電車かは分からない。でも立ち上がらず、ただ一緒に時間が過ぎるのを待っていた。
目が覚めたとき、胸に残っていたのは名前のない温度だった。
きっとあれは、失くした過去じゃなく、まだ来ていない未来の夢だ。
1/24/2026, 4:20:04 AM