ひなまつり
私は女の子なのに子供の頃から女の子らしい遊びが苦手だった。
人形はどんな物も怖くて嫌いだった。
ままごとや可愛い物を集めたり…なんてこともしなかった。
そもそも貧乏だったから、無意識に遠ざけて生きていたのかもしれない。
あれは低学年の頃だろうか?
知り合いの家でひな祭りをするので遊びに行くことになり…私は十二段飾りの前で写真を撮ってもらったらしい。
覚えてないけど写真の中の自分は無表情だった。
時が過ぎ、自分の娘に買ってあげる余裕はなかった。
娘は欲しかったのだろうか?
欲しいと言われるのがこわくて聞かなかったのかもしれない。
そんな自分が今頃になって突然、無性に、お雛様が欲しくなり…衝動買いをした。
自分の好きなうさぎが三人官女…その後ろに上品で高貴な二人が穏やかな笑みを浮かべて並んでいる。
自分のために、自分のためだけに買い求めたおひなさま🎎
本当は自分も娘も欲しかったのだろう…
1月の終わり頃毎年恒例で飾るおひなさま
桜が咲いたのを二人に見せてから仕舞うのでおひなさまはしばらく私達と一緒に暮らしている。
時折話しかけるけど、全て私の気持ちをお見通しの様な、包み込む様な優しい眼差しがそこにはある。
私が死ぬまでこうして一緒に生きていこうと思う。
もしかしたら、私の死後娘が後を引き継ぐかもしれない。
私と同じ様にずっとこうしたかったと言いながら…
3/3/2026, 3:11:46 PM