やっと、お前を特定できた
この物語は終わらせて、次へ進めなければならない
こんな終わらない物語など、認めるわけにはいかない
お前は何十回も時を巻き戻し、同じ時間を繰り返しているが、私はそれに気づいているぞ
私の記憶は絶対に失われることはないのだ
おかげで、忘れたいことも忘れられないがね
何度も時を繰り返し、自分が満足する完璧な世界を作ろうとしているようだが、不満なんてものは必ずどこかで出る
お前の理想郷など、何百、何千回、いや、何万回やり直しても、創れはしない
それに、幸福なのはいいことだが、なんの苦もない世界など、虚しいだけだぞ
人は幸と不幸を経験し、比較することでより幸せを感じられ、よりよくする努力ができるのだ
仮にお前が理想郷を創れたとしても、すぐに飽きるだろう
それに、私はお前のような能力を持った者をたくさん知っている
そして、その能力のおかげで幸せになれた者はただの一人もいない
いいか、私の一万二千年間の記憶の中で一人も、だぞ?
私は記憶が失われないのだ
死してもなお、な
つまり、転生しても能力を得た人生からの記憶は消えない
その私が言おう
もう、この物語は終わらせるべきだ
現実が苦しいのなら、私が改善する手伝いをしよう
こうして出会ったのも何かの縁だからな
お前のような者たちに協力するのも、初めてではないのだ
さあ、再演は終わりだ
物語を、未来へ向けて動かそう
1/25/2025, 11:09:04 AM