シャイロック

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追い風 

 追い風に乗って順調に歩めれば良いのだが、追い風が強すぎて足をすくわれ、転んでうずくまるなんてこともあるから、世の中うまくいかない。ビル街の風は、いろんな意味で厳しい。
 向かい風は「なにくそ!」と踏んばって立ち向かうと、少しずつでも前に進めて、歩きおおせたら達成感がある。
 なんでもプラス思考で乗り切ってきた俺だから、追い風も向かい風も「どこ吹く風」と受け流す。風だけに?!
 考えてみたら俺の人生、追い風が吹いたことは無かった。向かい風に立ち向かって切り開いてきた。精神的なダメージは無し!あっても気が付かないふりをする。良い方向に考える。
 これからも、年を取ってしんどくなってからも、そうやって暮らしていく。それが俺だからだ。



君と一緒に

【初めて書くタイミングを外して、開けてしまった一昨日のテーマ。悔しいのでここに!】

 歩くのが好きで、1時間や2時間平気で歩ける私と夫。60を過ぎてもそうだったので、2人がボケたら、手に手を取ってどこまででも行っちゃうね。都内の自宅から散歩に出たはずが、いつまでも帰って来なくて、家族が捜査願い出したら、青森で見つかりましたとか、島根にいましたとかになるのかなぁと、みんなで笑ったこともあるほど。
 ところが、人間何があるか分からない。ある日、出勤の途中、何の前触れもなく右の腰から足までビーンと痛くなり、その場で立ち止まるほどだった。横断歩道の途中だったので、足を引きずりどうにか対岸まではたどり着いたけど、たいへんな痛みだった。以来、たくさん歩くと右足に痛みが出る。それと持病の影響で息切れがひどく、心臓もバクバクするのでちょっとした坂もしんどくなって、たくさん歩くことはできなくなった。
 加えて、夫は年のせいか耳石が動き、めまいがするようになって、よろよろ慎重に歩く。
 あーこりゃ、青森までは行けないな。と、安心したが寂しくもあり複雑だ。

1/7/2025, 11:18:34 PM