どこまでとも見えない、広い、広い花畑に、いる。あまり詳しくないが、これはスミレだろうな。むらさき色の花弁が、白く朗らかな太陽の光を反射し膨らむ。あまりに花が温かいので、つい横になってしまった。側を流れる小川の細かなせせらぎが、より近くに聞こえる。花粉と草が混ざった匂いが鼻腔をくすぐる。花とは反対にひんやりした地面。しばらく横になっていると、地面は自分の存在を認めて、徐々に温くなっていく。そういったことを想像し、春の中で私は眠る。
9/17/2024, 11:51:13 AM