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お題:夜の海

ザザアと静かに響き渡る海の波。
私はぼんやり海を見つめる。
「……」
「…やっぱりここにいたか」
「!…深月」
「俺が毎回お前の親から連絡されて探し回る手間取らせるのいい加減にしろよ」
幼なじみの深月は、口悪く当たり私を睨み付ける。





「叫べよ」
「え?」
「今は俺しかいないし、嫌なことくらいここで叫べよ」




夜の海はひとりぼっちな場所だった。
けど、大嫌いなはずの幼なじみと今一緒にいる。
キミの詠う声が1番近くで聞ける場所。
もうひとりぼっちじゃない。
夜の海は私の大好きな居場所だ。

8/15/2024, 9:54:50 AM