回顧録

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光に当たると茶色く見える瞳と目が合った。
グッと顔が近づいてチュッと音を立てて離れる。
俺の驚いた顔に満足げに形の良い唇が弧を描く。

いつもなら耳まで赤くして逸らすのに、
一体どこでスイッチが入ったんやろか。
随分と長い付き合いになるけど、未だに分からへん。
たわいの話をしていただけなのに、
そりゃ柔こい笑みを浮かべるから見とれてしもたけども。
それのどこに温かい目がギラギラと輝く要素があるんや。

いつもより低い声が名前を呼んだ。腰がずくりと重たくなる。
耳許で煽ってるん?と囁かれる。
なんも言うてないのに、そんな器用なこと出来るかいなと睨んだ。

『君の目を見つめると』
君のスイッチが入る、僕のスイッチが入れられる。

(相互作用)


作者の自我コーナー
いつもの
ちょっと背後注意な話ですね。
ずっとお互いの顔が好きを公言してる方達が好きです。

4/7/2024, 9:32:48 AM