夏子

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娘が車の免許をとってしばらくは
私の愛車をちょくちょく運転していた
まだ、新車で買って2年ちょっと…
高校卒業後からコンビニでバイトを
始めて、その時も私の車で出勤していた
バイトにも車にもだいぶ慣れたある日…
「母さん、バイトが終わったら友達と
カラオケに行くからね」と言われ…
「あ…わかった…気を付けて行くのよ」
と、日常会話を交わし送り出した
だが…何だか嫌〜な感じ……
何かが引っかかる…親のカンってやつだ
「何もなきゃ良いけど…」と一抹の不安が
脳裏をよぎった…
カラオケBOXで泊まり朝帰りのはずの
娘が夜中前にいきなり帰宅した…
嫌な予感は的中した…
「車当てちゃった…」「ウソ……」
暗闇ではどうする事も出来ず、
結局は、朝を待って確認…
「派手に当てたね…」
即座に修理の手配をしたら「まあ、20万
ってとこですね」「ウソ…」と2回目の
ボーゼン自失…
「まっ、人じゃなくて良かったよ」と
よくある慰めの言葉が後方から聞こえた
いやいや……全然良くないよ…
私は、母として平気なフリをしながら 
「夢であってくれ…」と天を仰いだ。

11/9/2024, 1:01:05 PM