優越感、劣等感…
今の職場に就いて一週間、強烈な上司の下に居た。
美しく強気なナイスミドルの彼女は
事あるごとにMさん(30年ベテラン)と私を比べた。
私はどんどん疲弊していった。
一週間がたち、上司は私に言った。
「使えない。上履きとタイムカード持って帰りな」
私は何も考えられず、上履きとタイムカードを持って事務所に行った。
知らないうちに泣いていた。
劣等感というより、敗北感だった。
事あるごとに比べられたMさんは、
のらりくらりとほとんど仕事をしない人だった。
私は自分なりに一生懸命尽くした。
けれど及ばなかったのだ。
事務所で泣く私に、部長が違う部署を用意すると言ってくれた。
泣きながら私は、自分に足りないものを考えていた。
それから半年、資格をとるために
働きながらスクールに通った。
あれから六年。
今も同じ職場に居る。
ただ、あの女上司とは、一度も顔を合わせていない。
7/13/2024, 11:30:24 PM