「手ぶくろ」
「あ」「手袋変えたん?」
「うん」
「じゃあさ」
「なに?」
「決闘を申し込むごっこしようぜ!」
「なんて??」
「決闘を申し込むごっこ。」
「……わかった(??)」
「わかるなよ」
「理不尽」
「決闘を申し込むごっこは簡単!手袋を地面に叩きつけて、『決闘を申し込む!』って相手に言う。だけ。」
「いつの時代の遊びだよ。」
「知らん」
「えぇ……?」
「というか」
「なに」
「それを新品にしたばっかりの俺にやらすん?」
「うん」
「鬼畜がよぉ」
「辛辣〜!」
「んじゃ先攻は俺から。」
(軍手を思いっきり叩きつける)「決闘を申し込む!!!」
「軍手?!準備万端かよ」
「次はお前な!」
(軍手を奪い取って叩きつける)「決闘を!!申し込む!!!」
「だるいって取んなよ〜!」
「いい『決闘を申し込む』が出来たら返すわ」
「それじゃ!」
(another軍手)「決闘を!!!申し込む!!!!」
「他に軍手あったのかよ」
「ほら、お前の番だぞ」
「決闘を申し込む!!!」
「ちなみに」
「ん?」
「軍手の貸出料金は1回あたり150円です。」
「金取んのかよ」
「冗談」
「ビビるわ〜」
その後も戦いは続き……
「決闘を……申し込む……!」
「……決闘を……申し込む!」
「ハァ……ハァ……いい申し込みじゃねーか……!」
「ハァ……ハァ……そっちもな……!」
「おーい、そこのふたりー!」
「「はい」」
「決闘罪で現行犯逮捕だ」
「「は?!!?!?!!!??!!」」
「河川敷で決闘しているという複数の通報があったから駆けつけ
たら本当にやってたからびっくりしたよー。」
「違いますって!!これはただの遊びですよ!」
「よく見てください!上の方に書いてるじゃないですか!」
「メタいこと言うな」
「……本当に書いてあった。今後は気をつけなさい。」
「「はい……。」」
「……焦ったー!」
「危なかったー!」
「「……ってか。」」
「「お前のせいだろ!!!」」
「なんだよ『決闘を申し込むごっこ』って!!!」
「はぁ?!乗ってきたのはそっちだろ!!!」
「何!」
「やんのか……?」
「……へぇ?」
「「決闘を申し込む!!!」」
12/28/2024, 6:20:51 PM