しろ

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「小さな勇気」

彼女には嫌だと言う、小さな勇気がなかった。
幼少の頃から、貴女はこうでしょ、と言われ、その通りに育ってきたからかもしれない。

学校に行くようになっても、仲良くしてくれる子ができても、時が経つと、一人ぼっちに仲間外れになることがあった。

中学でも、あった。中1のとき、たまたま隣のクラスの同じ状況の子が、声をかけてくれた。
私たちは同盟を結んだ。
理解のある教師の計らいで、中2からはそのこと同じクラスで2人きり、いつも一緒だった。

高校に行ってもまた同じようなことがあり、大学でも。。

彼女にはその原因がわからなかった。
小さな勇気があれば、仲間に入れてと声をかけれたかもしれないのに、彼女にはそうすることができなかった。

社会人になってからも、自分にとって本当に守らないといけない人権を無視するような行為をされても、黙ってしまっていた。
彼女には相変わらず勇気がなかったのである。

小さな勇気、それはとても大切な物。
自分から声をかけたり、嫌なものはキッパリ断ったり。

彼女は今人生の折り返し地点にいる。
そういう生き方をしてきてしまったから、小さな勇気を出すことは彼女にはものすごくエネルギーがいる。
でも、大切なことだ。
小さな勇気を振り絞って、生きてきかなければならない。
そうじゃないと、何も変わらないから。

1/27/2025, 11:14:45 AM