優しくしないで
やめて‼︎
もう、やめてよ‼︎
その言葉で自分の中で何かが切れてしまった
オマエがーーー
なんでだよ。。。
そのとき、俺は後悔した。自分の全てに
「はじめまして。。」
「はじめまして‼︎」
俺があいつと出会ったのは3歳の頃
たまたま親同士が友人で高校生ぶりに出会ったらしい。あいつが引っ越してきたからどこに行くにしてもよく一緒に動いていた。
アイツは昔から容姿端麗でオンナみたいな中性的な可愛い顔だった
俺はアイツと幼小中高と一緒に進んできた。
昔からアイツはどこか忙しくておっちょこちょいだった。
天然のようでいつもアイツの先には俺がいたと思う。
そんな生活をずっとしてたんだ。
何もおかしいとは思わなかった。
だが、周りは違ったんだ
アイツは顔も声も立ち振る舞いも中性的で中学も高校も制服の規定がなかったからみんな知らなかった。
そいつがオトコだってことを。。
別に普通の生活をするのに性別がわからなくて困ることもそうなかった。
どうせ俺もアイツも仲のいい友人もいなかったし、
あまりものとしていたから男女ペアになることなんてなかったし体育とかでも先生も配慮して詳しいとこまで踏み込まなかった。
だからなんだ。
アイツに嵌められたんだ。。
アイツは頭がよく常に学年2位だった。
俺はそれがすごいと思い誉めたり
祝い事もたっくさんしてきた
アイツに不自由なく楽しんで欲しかったんだ
だが、おれが描いた現実が本物になることはなかった
高校2年の冬の初め頃事件は起きた
いつも通りアイツとくだらない話をしてたんだ
だけど、その時にアイツが言ったんだ
「いつも悠くん優しくしてくれるよね。
そんな優しくしなくていいのに。。。」
俺は謙遜に思えた。
「春といるのが楽しいからいいんだよ。」
だが、ここまでだった。
その刹那廊下にも響く声で
「キャーーー!!!!」
と叫び声がした。
俺は唖然とした。
その声は目の前のいつものアイツが出したんだ
「この人が猥褻行為をしてきた‼︎」
「は?」
俺は理解が追いつかないうちにクラスの男子に抑えられた。
そして先生も来て
「何してるんだ‼︎」と怒号が飛んできた
いまだに理解が追いつかないままアイツの顔を見上げた
すると、アイツは誰にもわからないように
不敵に笑って見せた
まるで蔑むように。。
そいつは淡々と続けた
「この人が急に手を出してきて
やめてと言っても聞いてくれなくて…
怖くて…」
俺はそれ以降何も考えれなかった。
そして、俺が教師に連れてかれる前に
そいつは耳元で囁いた。
「だって言ってたじゃん
優しくしないでって
面白かったよ」
アイツのヤバさは俺以外にはわからなかった
それもそのはずだ
アイツはもうーーーーー
おれはただのーーーーー
N1
5/3/2024, 9:55:32 AM