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家族とさえ関わらないように生きてきて、もちろん誰にも心を許したことのない僕にとって、true loveなんて類の言葉の意味を考えようとすると、頭の中に霞がかかったようにぼんやりしてしまう。まるでブレインフォグみたいだ。
ストレスに近い状態じゃないかと思う。
愛について考えるということは、愛を得られない自分についても考えなくてはならないということ。
だからごめん、true loveって競走馬にもいるよね、なんて茶化すくらいしか思いつかなくて。
true loveどころか打算的愛にも縁遠い僕は、世間から断罪されている気分になる。
愛を知らない人生なんて恥ずかしくないの?みたいに。
そんなことはないのかもしれないけどね、どうも卑屈になってしまうみたいだ。
だから僕はまず、小さな打算から始めてみようと思う。
ほんの少し、手を差し伸べるところから。
自分だけの小さな満足の為だけでいいから。
true loveにはほど遠くても、これが僕の一歩となるのなら。

7/24/2025, 6:48:00 AM