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--これからご飯食べない?

 早朝に君から連絡が来たから、徹夜明けの重たい瞼を無理矢理起こして出掛けていった。寝巻きからかろうじて着替えた首元がよれたTシャツにジーンズを合わせた格好は、普段なら絶対に避けるコーディネートだ。ただコーディネートを考える頭と、近所でご飯を食べるだけという認識がどうにも優ってしまった。
 駅前をうろつけば、すぐに君を見つけた。

「おはよう!」

 君が駆け寄ってくるから、俺は眩しくて目を細めた。

「徹夜明けだからもっと抑えてくれ」
「あっごめん、声デカかった?」

 トンチンカンな返答をする君に、俺は思わず笑ってしまった。声ではないんだよな、と。
 ただの挨拶に君の笑顔が合わされば、太陽に負けないくらい眩しいのだと言ってみたかった。


『日差し』

7/3/2024, 3:01:29 AM