「何も要らないよ。強いて言うなら君が欲しいところだけど」
「ハイハイ、口説き文句はいいですから、早く治してくださいね、それ」
「うーん、努力するよ…それにしても、君には敵わないなぁ」
ふふ、と呆れたように笑うので、私はその顔をただ不思議そうに見る。この人はいつも笑う。なんとゆうか、笑顔を無理やり貼り付けているような感じ。
丁度私が大学に入学したタイミングで彼はやらかしたのだ。仕事のついでに、私の家へ寄ろうとしたところ、アクセルとブレーキを踏み間違えて事故ったらしい。
いや、高齢者じゃあるまいし。まだ20代なのに。
そして、どことなく今に至った。
終わらせるはずだった彼との関係も、結局はこれでぱぁだ。
まだまだ義兄は、私を好きらしい。LIKEかLOVEかは知らないが。
_これがイケナイ恋?
4/20/2023, 11:51:07 AM