無名 むめ

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タイトル未設定8

「ねね〜 綾瀬くんって、兄妹いるのー??」

ずっとニコニコしながら、聞いてくる。さっきは好きな食べ物やら色やら聞かれた。無いって言うと 少し悲しそうにする。

「いない。一人っ子」

僕の家は、父 母 自分の3人家族なのだ。

「へぇぇ〜 そうなんだぁ。私はお兄ちゃんがいるよ〜。前も言ったかもだけど、役者でね、爽やかぁでイケメェーンとか言われてるけど笑 実はシスコンお兄ちゃんなんだよ〜笑笑」

前聞いたな。(第五話参照)

「へぇー。お兄さんに好かれてて良かったな」

「ちょーっと 大変だけどね笑」

そうこうしているうちに、僕の家だ。

「あれっ、確かココだったよね?」

いかにも ? って言っていそうなポーズで聞く。よく覚えられんな。僕は何回か行かないと人ん家なんて覚えられん。

「あぁ。そうだよ」

言うと、だよねっ! と言わんばかりの顔でうんうんと頷く。全く、いろんな表情のできる女だな。

「じゃー タブレットだよね? 持ってきて持ってきて!!」

「入んないの?」

入んないのか?てっきり入ると思って、親に家掃除させたんだがー…

ー昨日のことー

「…あのさ、明日友達来るかもだから、家掃除しといてくんね?」

「えっ!?お友達!?蓮に、友達ぃ!!??」

驚きすぎ。最低な母親だわ。

「…僕のこと、助けてくれた、女子」

親には自殺未遂をしたことが学校側からバレている。

「えっ!????女子ぃぃ??女の子おぉ!!???えっっっっ、なになに。彼女??えっっっっっづ!!????」

気持ち悪いダンスしながら言う母親は、誰にも見せられないな。と思った。

「彼女じゃねぇよ。連絡先交換すんの。学校にタブレット持っていけないから」

言った後に思った。なんで

れんらくさきこうかん

と言うワードを使ってしまったのだろう。と。

「えぇぇぇぇ!??連絡先交換!?女の子と!?蓮が!??何、なになに!?好きなのー?!その子のこと好きなノォぉぉぁ!!!???」

「違う」


「うふふーん。蓮の好きな子が来るなら張り切って掃除しちゃうわヨォ〜」

違うって言ったのに。


ーそして今に至るー

「えっ…入っていいの…!?」

あぁ、そういえば彼女はモデルだ。何か噂されるのも時間の問題か。僕が馬鹿だった。

「…いや、やっぱ、僕が今タブレット持ってくるから、入んなくてm…」

「入るっ!入りたいぃ!」

そ、そんな言い方されたら、なんか逆に気持ち悪…そんなこと思いながらも、僕はこう言ってしまうのだ。

「いいよ」

と。



この話に関しての詳しいことは前回のお話を

5/28/2024, 10:23:03 AM