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美麗な夜景に伸びる影。矢印のようなそれをなぞった先にあるのは全身を黒いスーツに身を包んだ__認識も追いつかない人でないもの、黒く長い髪が顔を覆い隠しては表情も窺えない。何をするのか何がしたいのか、ふとエレベーターのある部屋の外に目をむけて、微動だにしなかった体を揺らして身支度に移る。しゅるしゅると髪が色素を落として銀に染まり、それをざっくりと切り落として適当に整える。その時見えた顔立ちは先の背格好から変わり少女のもので、いつの間にやら首から下もそういう形に変身している。部屋には誰もいないが、訪れないわけではない。静かにソファに腰掛けて、その貌はにっこりと笑った。

9/18/2024, 11:14:12 AM