村人ABCが世界を救うまで

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身体中に回復の緑の光が宿る。
「オレはお前が抵抗するなんて思わなかった。なんで阻害したヤツを守ろうとするんだよ」
紫の悪魔が髪を乱して吠えている。
「耳を貸すな」
隣でギールスが剣を抜いている。
なんでそういう話になるんだよ。
「あの村には子どもがいっぱいいる、壊したらいけなかったんだ」
「それがなんだ!」
「子供は未来なんだよ、なんでヴィルが分からないんだ」
ずっとヴィルの後ろに隠れて、ミレーヌに守ってもらっていたカノンが初めて大声を出した。
「子供?」
怪訝な顔でヴィルは嘲笑う。魔力が増幅され突風との刃となって飛んできた。また傷が増えるけど、それ以上に、ヴィル達親子が歩んできた背景が覗き見えて胸を抉るようだった。
「子供だからなんなんだ。芽は潰すべきだろ」
「確かにヴィルは酷い目に遭ったかもしれないよ。でも子供が残酷な事をさせるのも大人のせいだって、なんで自分で思わないの…」
カノンがただの気弱な少年に戻った。
憎しみが考えることを拒絶している。暴走が俯瞰する目を防いでいるのだ。
空気が揺れる。
長い遠雷がこの世界にまた嵐を呼んでいた。



愛と平和

3/11/2026, 8:47:13 AM