夫婦
夫婦って、何だろう?
いろいろな夫婦がある。
私は昭和生まれだから、昭和の頃に一般的だった夫婦のありようはたくさん見た。家の継続と繁栄が、実情はともあれ重要視されるベーステンプレートだった時代だった。戦前までの「家制度」の感覚が色濃く残っていた空気もあって、現在からすれば「面倒くさいあれこれ」は何処でも見聞きした(しかし日本のフォーマルはそこに根拠があった)。
今という時代の夫婦は何で結びつくのだろう。江戸時代から「子は鎹(かすがい)」という言葉があるらしいが、いまやその限りではないのだなと思うものをよく見聞きし、私自身もバツイチになっている。
私の周りの同級生のうち、今もって夫や妻があるのは一人だけだ(…!)。未婚の同世代も多い。「結婚に踏み切れない」と言う若い世代も多い。聞いてみると、金銭的な問題ではないらしい。どうやら「結婚という状態」に信頼が置けないらしいのだ。これは特に男子諸君に顕著であるように見受けられる。補足しておくが、最近よく喧伝されている“多様性云々”という状況に無い人達である。
では、「結婚という状態への信頼」とは何だろう…?
そも「不信感」は何処から生まれているのか?
不和多き両親と暮らしたのだろうか
どちらかの親が非常に不幸だったのだろうか
周りの人が皆、自分より充ちて見えるのだろうか
ネットに垣間見る残念さの印象が強いのだろうか
単に巡りあわせがまだなのだろうか
出会うものごとへの熱量の問題なのだろうか
傷つけられると恐れているのだろうか
私にも子どもがあるから、このへんは気になる。
人間という生きものへの信頼に関わるところだからだ。
自分らしく自分のまま気分良くあり、心のままの表情を表しあい受け取りあい、一緒にいるための条件を付けず、自分のエゴのために相手を利用することもなく、相手のなか深くにある光を見ている心を愛と呼ぶ。
愛を実践する約束が夫婦であるならば、「何も持たぬ者とはいえ命は持つ」ものに不足するところなど無い。寧ろ互いの命へまっすぐ向かうによろし。豊かは後からついてくる。
11/23/2024, 6:41:06 AM