夢見るような、というと、なんとなく少女を連想する。
目は閉じているか、どこか遠くを見るようなまなざし。胸の前で手を組んで。神話の登場人物みたいな布を身にまとって。花。小鳥。そんなイメージ。
子どもの頃、カメラ屋にフィルムを現像に出すと、いつもミュシャの表紙の簡易アルバムをくれた。はじめて買ってもらった画集もミュシャだった。
『イヴァンチッツェの思い出』なんて、まさに私の思う“夢見るような”そのもの。まどろむように目を閉じて、祈るように手を組んで、うっすら微笑みを浮かべている女性。ぼんやり浮かぶ教会の塔。ツバメの群れ。一説には、幼くして亡くなった、ミュシャの初恋の女の子がモデルとか。
(夢見る心)
穏やかな人物画が多いけど、時々ハッとするような表情の作品がありますね。
連作<四つの星>の月
燃えるろうそくと女
この二枚がすごく好きです。
4/17/2024, 9:45:20 AM