よい

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夢に見る。
お前と歩道橋で夕日を見ていたあの日々を。

窓から差す光に目をシバタかせる。
懐かしさと虚しさが同時に襲ってきて寝覚めが悪い
とりあえず、隣で寝ているお前の恋人が起きる前に出ていこう。

外に出ると暖かい太陽とは対照的に尖った冷気が痛かった。
高校ん時、初めて仲良くなったんだよな。
小学校から一緒だったのに。
行く当てもなく街をブラブラしながら、徐々に凪いでいく空気を肌で感じていた。
大学に入るとすぐにお前は恋人ができて、専門の俺とは段々距離ができたんだよな。俺はその時諦めが着いたはずだったんだ。全く酷い話だよな。
びゃっと風が吹いて俺は体を縮こませた。
次にお前と会ったのは葬式だったか。
そしたらお前の恋人が「知ってますよ」なんて言うからお互い傷を舐め合って、お互い傷つけた。

いつの間にかあの歩道橋に来ていた。冷気が凪ぐ感覚はもうない。散乱した光が街を赤く染めていた。

本当は、抱きしめたいとか、キスしたいとか、そんなんどうでも良くて。
ただどこかで同じ夕日を見られればそれで良かったんだ。
嫌われても、ただお前が今もいてくれるならそれだけで。
お前は責任感が強いからきっと悩ませまんだよな。
いなくなってからの方がお前を思い出すよ。
ごめんな、お前を好きで。

.Love you

2/23/2024, 2:37:08 PM