国道の陸橋の下の交差点の信号待ちで
人形問屋の事務所からコンビニへ
逆側は精肉会社の倉庫からファストフードへと
それは40年前の話と今の話
40年前は日が暮れると暗くて淋しい場所
今は交通量も多くて華やぐまでも無い場所
精肉会社の倉庫の社員用の駐車場は夜になると
ヤンチャな者の溜まり場だった…
高校生の私は避けてた場所だった…
ある時に声をかけられた!
近所の少し歳上の女性だった…
「タバコある?」と言われ
「キャビンマイルドなら…」とこたえた
麻里さんは4つ上の髪が茶色く潮焼けした人
私は数日後に麻里さんの涙を見る
強気な女性の涙を見ることに…
私はバイト帰りに麻里さんに会えるかもと
淡くてエロい下心を持ち帰路を自転車で…
陸橋が見えて麻里の派手な車を確認した!
近づくと麻里さんが項垂れてるのが見えた…
めーいっぱいの勇気を搾り出して
怖い怖い群れの中へ飛び込んてみた…
曙太郎さんみたいな人と
あきらかに日本人でない人と…
怖い人達に囲まれて…
麻里さんは僕に気づいてない…
どうしよ…
その時に麻里さんの嗚咽と怒りと涙と…
麻里さんの目線は交差点に信号待ちする
ガンメタのボルボのステーションワゴンに
ボルボには年老いた男が運転する隣に
俺くらいの制服の女の子
麻里さんの妹だった…
今で言うパパカツ…
麻里さんは僕にタバコをせがむと…
そのまま…
眼の前に僕の中で生涯消えない記憶と
社会の裏にある信実を見る…
次の日から静かな夜の精肉会社の駐車場に戻る
報道にはのらない事も世間には多々あると知る
交差点の裏にあるHOTELは何事も無く営業してる
名前は何度も変えて…
信実を知る事は当然の行為と思う
けれど人が人を越えいくのに…
踏んではならない恋もあるんだと……
……
潮風に頬を濡らす君に…
恋した僕は童貞少年
自転車漕いでマスかいて
今も恋してる血に染まる
真白なNIKEパーカー
あなたのエンジン音は
今も心叫び恋なんです…
きっと…
8/21/2025, 12:47:46 PM