「やっと見つけた」そこに咲く「一輪の花」を見つけたとき、トキオは心の中で、そう呟いた。こんな山奥に、こんなに苦労して。これまでの思いが重なり、吸い込まれるように、その花の元に駆け寄った。だが、なぜだろう。その花を摘もうとしたとき、トキオには戸惑いが生まれた。トキオは目を瞑り、立ち上がると足早に、その場を後にした。一輪の花には、他を寄せつけない神々しさ、そして力強さがあった。
2/24/2025, 10:49:02 AM