月と紅茶とタイプライター

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 ふと、目が覚めた。窓の外はまだ暗くて、手繰り寄せたスマホの画面に表示されたのは「4:47」の時間表記。早すぎる目覚めになんだか苦笑が込み上げてくる。当然、隣に眠る彼からは起きる気配すら感じられない。

 思い立って、そっと彼の胸に耳を寄せてみる。聞こえてくるのは、彼の心臓が鼓動する音だ。静かに、しかし力強く脈打つその音にはどこか安心感がある。私は目を閉じて、その音に聴き入りながら、もう一度眠りの海へと身を投じていくのだった。


お題『耳を澄ますと』

5/5/2026, 9:12:34 AM