人工的な光をあびて
屋上のフェンスにもたれていた
どこもかしこも、空が狭い。
煙草に火をつけて、パーカーのフードを被った。
自分だけが辛いように見えるように。
孤独に見えるように。
見知らぬ誰かへのアピール。
「だる……。」
今日という日の延長が明日になったのは
いつの頃だったか。
毎日を千切っては捨て、千切って捨て。
そんなことを繰り返したせいで
自分までゴミみたいだな、と思うようになってしまった。
そのくせ、誰かに必要とされていたいし
愛されたいし、見つけてほしい。
空は狭いし、暗い。
星のひとつも見えない。
帰ろう。
生きる場所はここじゃなかった。
コンクリートよりも、砂がいい。
空は広くて、星が見えて。
月が反射した水面を見ながらの一服も
きっと悪くない。
孤独は波音で消すんだ。
8/15/2024, 6:03:45 PM