「……いい曲よね。好きよ、その歌」
「うん、うん…でもね、私、そうならなくても
良いと思うの」
「例えば、私の見ている空の『青』が、
君にとっての『赤』かもしれない」
「例えば、君の見ている月の『白』が、
私にとっての『緑』かもしれない」
「その時、互いの色を押し付けて
世界を一つにしようとするよりも」
「そういう視界もあるんだって、
否定も肯定もなくただ其処で終わるみたいに」
「無理に受け入れなくても、
君や誰かが変わらなくても良いから」
「いろんな世界があるというただそれだけを」
「知っているだけでいいと」
「その方が、世界は平和になると思うの」
‹日差し›
7/4/2024, 10:04:09 AM