NoName

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朝、ごった返す駅で肩が触れた。
昼、上司にミスを指摘された。
夜、丁寧に髪の手入れをして肌も十分に保湿。

この部屋を一歩出れば私は少しずつ削りとられていく。
そして私も他の誰かの、ほんの一部を削り取っていく。

そしてまた帰ってきたら、削れた私の一部たちを補うように私は私の手入れをする。

削れた私のかけらがどこかでひかり輝くように。

25.01.10星のかけら

1/10/2025, 2:45:12 AM